心臓カテーテル検査による事故

 心臓カテーテル検査により、血管を損傷させるなどの事故が生じることがあります。また、どのタイミングで発生したか、分からないことも多いです。心臓カテーテル検査により、血管損傷を生じさせた場合に医療機関側の責任が認められるかについての説明です。

判例(医療過誤?)

 心臓カテーテル検査により血管に解離を生じさせた例につき、次のように、医療機関側の責任を認めた判例と否定した判例があります。

医療過誤でないと判断した判例
心臓カテーテル検査中に、急性大動脈解離を生じさせた例につき、一定の確率で生じることなどから操作における過失を否定した。
医療機関側の責任を認めた判例
「検査を実施した際の手技に手違いがあったと推認できる」として医療機関側の責任を認めた。
 

大動脈解離による損害

 裁判所が、心臓カテーテル検査により、血管を損傷させたケースで医療機関側の責任を認める判断をした場合においても、血管損傷を生じさせた損害をどのように考えるかも問題となります。このような損害が問題となった例として、下記の判例があります。

後遺障害を否定したが、慰謝料として考慮
 交通事故で外傷性大動脈損傷となり、人工血管置換術を行った例につき、後遺障害を否定したが、慰謝料において考慮し、1000万円の慰謝料を認めた例
労働能力喪失率を20%と判断
 交通事故で外傷性大動脈解離等併合10級の後遺障害が残った例につき、大動脈の拡大がみられ、今後瘤化する可能性が低いとはいえ、その可能性が全く否定されるわけではないことなどを考慮し、労働能力喪失率を20%と判断した例

 このように、医療機関側の責任が認められる場合も、否定される場合もあります。まずは、弁護士にご相談下さい。